日記20201020

■今日やったこと

・洗濯……あんま乾かなかった。

・炊事……しらすをご飯にかけて食べた。

・映画……録画だ。

・アニメ……リアルタイムと録画だ。

・ドキュメンタリー……録画だ。

八月のシンデレラナイン……好評配信中だ。

 

■今日観た映画

ゼロ・ダーク・サーティ

CIAが頑張ってビンラディン探して殺しましたという映画。2時間30分くらいあるが飽きずに観られた。2時間以上の映画を公開するなら絶対に面白くなきゃダメだ。短けりゃつまんなくていいというわけでもないけど。

バリキャリ女性分析官が主人公でビンラディンの居所を突き止めるためにバリバリ頑張るんだけど、この主人公のバックボーンが全然描写されない。何がモチベーションでそんな仕事やってるのか、CIAで働くくらいだから愛国心がなきゃやってられんだろうし、男の世界のお役所で女がバリバリやっていく反骨心もあるのかな、とかある程度の想像をさせるような匂いはあるけど、家族の描写とかも全然なくて、9・11で家族が犠牲になったとかそういうわかりやすいドラマは全く設定されていない。

そんで終盤いよいよ居所を突き止めて特殊部隊が突入するとなりタクティカルエスピオナージ的なアクションの山場が一応あるが、当然分析官は現場に行くわけではないので「ビンラディン暗殺」という大目標の山場ではあっても映画の見せ場ではない。じゃあビンラディンの死体を持ち帰ってきて主人公がその顔を確認する場面が見せ場になるかというと、ここでも彼女はつとめて感情を見せない。周りの男たちはやったぜみたいに盛り上がってるのにね。そして彼女は仕事を終え一人輸送機に乗って帰国の途に着く。一人になった彼女はそこでようやく、あー終わったみたいな感じでさめざめと泣く、という場面で映画は終わる。

つーことで結局彼女が一体何を動機としてビンラディンを殺すことに執念を燃やしていたのかは語られないまま終わるんだけど、とにかく一人の女がテロとの戦争という異常な状況の中に身を置いて一人の男を殺すという異常な目的に人生を捧げ、そしてそれを果たして最後の最後で一人泣く、という画が撮りたかった映画だったんだなとわかる構造になっているんだね。動機や理由は描けばいくらでも描けるんだけど、そこを我慢したところがこの映画の気高さを作り上げているんだろう。テロの犠牲になった娘の写真を握りしめるとか、お墓参りしちゃうとか、そういうわかりやすいことをやったらこういう映画にはならんよね。

 

■今日観たドキュメンタリー

NHKスペシャル 「証言と映像でつづる原爆投下・全記録」

テレビ番組で全記録を名乗るのは無理があるだろ。

そんで全記録の目玉コンテンツとしてなんかレズリー・グローブス(マンハッタン計画の責任者で最近では原爆投下の意思決定者はトルーマン大統領じゃなくてこの人だったっぽいとか言われている)の副官トーマス・ファレルの手記が「これまで注目されていなかった一級史料」的な体でお出しされるんだけど、書いてることは全然目新しさがなく「100万のアメリカ兵の若者の命を救うために」みたいないつもの原爆投下正当化の理屈を展開しつつ「威力やばすぎてびびった。これ使わずに済むように人類みんな頑張ろうな」とありきたりな反省をしてたというありきたりなやつなんで、なんでそんなのを誰も顧みなかった新史料や!みたいな口で出してるのかがよくわからん。この人は別に原爆投下の意思決定に関わった人間じゃないんだし。

映像の修復技術の向上とかで当時の悲惨な映像を鮮明に見られるようにするのは良いと思うけどね。それになんか新発見ですみたいな話を無理くり作ってくっつける必要はないわけで。

 

BS1スペシャル 「密室の戦争~日本人捕虜の尋問録音~」

太平洋戦争中に連合軍の捕虜になった日本兵の尋問記録からどんなことがあったのか調べたという話。中曽根康弘の同期の海軍経理学校出身士官が尋問・説得の末対日宣伝工作部隊で働くようになった経緯とかがあって面白かった。国民に嘘を吐き続ける日本政府への不信を持つ彼は、「あなたが協力すれば戦争終結を早めることができる、それは日本国民のためにもなる」という尋問官の説得に揺れ動くが、「多くの日本国民は日本政府と日本国民との区別が付いていないから、私は裏切者、非国民と呼ばれるだろう」と躊躇うくだりなんかはエリートの知性が感じられて良かった。

そうは言っても「日米双方の犠牲者を減らすために戦争終結を早める」というもっともらしい大義のために原子爆弾を使用したのもアメリカなんだよな。

 

BS1スペシャル 「戦争花嫁たちのアメリカ」

戦後進駐軍の兵士と結婚してアメリカに渡った日本人女性たちがどんな人生を歩んだのかという話。アメリカ人になった日本人女性も色々で、日本語中心で話す人もいれば、ほとんど日本語忘れてて英語に時々日本語が交じるような話し方をする人もいたりして、日米どちらにアイデンティティを置いて生きてきたのかが反映されているようでもあり面白い。誰もが過酷な差別体験を語るがそれも多様であり、黒人と結婚した女性は黒人差別と日本人差別の両方を体験したり、また日系アメリカ人と結婚した女性は日系アメリカ人による日本人差別を受けたり。日系アメリカ人による日本人差別というのは、日系アメリカ人は明治からアメリカでめちゃくちゃな差別を受けながら地位を築いてきたのに日米開戦によって敵性外国人となり土地財産を没収されさらなる過酷な差別を受けることになり、そこにその苦労を知らない、まして敵性外国人となった原因を作った本国の人間が今さらアメリカに来て日本人社会に入ってくるのかよ、という形で発生した差別らしい。しかしそうした差別を受けても日本に帰ったら帰ったで混血の子供が受けるであろう差別を考えて思いとどまったりするわけで、その辺の問題は国を問わないんだろうなぁ。

そんな進駐軍兵士が敗戦国から連れ帰ってきた外国人花嫁がアメリカには100万人以上いたらしい。占領軍の兵隊は敗戦国で経済的に困窮している女性にモテまくり勝ちまくりという問題が背後に存在する気もする。

う~ん、戦争って本当にすごいものですね。

 

■今日観たアニメ

ゴールデンカムイ #27 「いご草」

ドラゴンクエスト ダイの大冒険 #3 「勇者の家庭教師」

小公女セーラ #1 「ミンチン女子学院」

WOWOWの懐かしアニメ枠で始まってたから一応観た。

小公女セーラは簡単に言うと超金持ちの令嬢が超金持ち待遇で寄宿学校に入学したら超金持ちの父親が死んじゃって貧乏人に転落してものすごいいじめを受けたりするんだけど性格がめちゃくちゃ良かったんで徐々に味方が増えていって最終的に死んだ父親が残した事業が大当たりしてめちゃくちゃ儲かってたんでその辺を相続して超金持ちに返り咲きという貴種流離譚のバリエーションみたいなやつなんだけど、1話の時点で描写される超金持ち待遇の部分がこれは普通に鼻につく金持ちだろ感があってあんまかわいそうに見えないという問題がある。あと貧乏人に転落して持ち前の性格の良さで懸命に生きるまではいいとして最後のそれが報われる結末が自分の努力とは関係ない親の遺産棚ぼただから結局金持ちの家に生まれたやつが勝ちって話じゃん?と昔観たときに思ったのを思い出した。これ本当に名作か?

 

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース #48 「遥かなる旅路 さらば友よ」

BSでやってたやつ観た。

いま観ると「この旅は本当に楽しかった」ってジョセフの台詞に石塚運昇さんの文脈が乗っかって悲しくなっちゃうね。杉田智和さんがラジオで運昇さんは基本的に自分が出た作品を観ないんだけどジョジョだけは観てて「吉良吉影どうやって倒すんだ?」って言ってた話をしてたのとか。

それはそれとしておれはOVA版の方がアニメというフォーマットに再解釈している感があって好き。

 

■今日むかついたこと

特になし。

 

■明日の予定

扇風機を片付ける。